ジェントルマン
「日が悪かっタ」 伊賀の里、相変わらず暗殺に来たレオ。 「なんだ伊賀ずきん、その金色のは」 「あら、いつかのカステラ忍者」 「相変わらず小さいな」 「まったく、お客様にお茶も出さないで何をしている」 偶然か必然か、屋敷には甲賀の二人や零蔵、 何故か風魔小太郎までいてとても暗殺どころではない模様。 「・・・なんだか忙しいようですし、日を改めて出直しマス」 ここで失礼な振る舞いをしては後日来た時に入りにくくなる。 なるべく礼を尽くしておかねばなるまい。 そう算段したレオは、丁寧に挨拶して帰ることにする。 「それデハ」 言って伊賀ずきんの手をとり、指先に口付ける仕草をした。 「は」 その場にいた人間は皆固まってしまう。 ごく自然な紳士の挨拶。 だが、ここはジェントルマンもマドモアゼルもない戦国日本。 「どうしまシタ?」 免疫ないから。 がしっ 「な、何ですかあなた達!ちょっ、首!首・・・ってどこ連れてく気・・・」 ズルズルズル・・・ 「・・・えーっと」 がしっ 「・・・計算ね?」 「!ち、違・・・ちょっと待っ・・・」 (間) 「・・・御愁傷様」 二人分の悲鳴が響く中、佐助はのんきに零蔵が持って来た茶をすすっていたとさ。
あとがき
女性には優しく銃を乱射し毒を盛るのが葡萄牙紳士のたしなみ(漢字表記だとよけいに感じがでる)
もう次回は燕尾服と薔薇の花束オプションで確信犯、でいいんじゃないでしょうか(でも花はコタの専売特許なので却下される)